青学テニス部レギュラーには不可解な人が多い。
中でも一番分からないのは、自分がレギュラーから引き摺り降ろした、現三年の乾という人。
どこらが不可解?とかいうのは見てみれば一目瞭然だと思うから、わざわざ訊ねないで欲しいんだけど、そうすると話が続かなくなるみたいで、作者が煩いし……(ほっとけ)
……仕方ない。
じゃあまず、あの容姿から。
既に中学生の平均身長を…、ていうか、あの人って日本人男性の平均身長を余裕でわってんじゃ…
ってまあ、あのスポーツしている人間にとっては羨ましい長身に……あ、因みにいっとくけど、俺は別に羨ましくないからね。
まあ、身長は置いといて、不可解なのはやっぱり、あの眼鏡。
あの時代遅れなビン底黒縁四角眼鏡。
何だって、あんな眼鏡してんだろう?
大体、あの眼鏡のせいで、俺は一回も乾先輩の素顔ってのを見たことがないし、想像も出来ない。
部長なんてのはさ、あの通りに目が見えているから、眼鏡外した顔って想像つくけど、乾先輩は全く。
乾先輩の素顔…見たいかも…
気になる。
見た目はそれくらいかな?
それ以外に気になるといえば…
そう、あの汁の数々。
何だって、あんなこの世の物とは思えない飲み物…とも認めたくないようなものを作るわけ?
しかも、あの人アレを平気な顔で読み干してたよ(アニメ参照)
ほんと、あの人ってどんな味覚してんの?
気になる。
それから、あの見た目にデーターが趣味な性格からするに、頭良さそうだけど、実際の所はどうなんだろう?
何か、バリバリの理系って感じがするけど。
でも、部活はかなりハードだし、あの人、テニス以外でもデーター収集するの好きみたいだし、勉強なんてする暇なさそうだから、案外、成績悪いかも……
どっちだろう…普通ってことはないと思うけど。
気になる。
他にもあげだしたらキリがなくなりそうだから辞めるけど、その全てを統括してる性格。
絶対に悪いよね。
俺たちにあんな汁飲まして楽しんでるし。
何考えてるか全然わかんないくらい、表情変わんないし…アレは、見えないって言うんだな。
何か考え出したらとういか、自分の世界に入り出したら、自分の気が済むまで周りの声が全く入んなくなるし。
ただ…
性格悪いと思うのに、優しいと思う。
乾先輩の醸し出す雰囲気ってのは、凄く穏やかで傍にいると安心する。
それから、あれでいて面倒見はいいから、下級生にも好かれてるし。
何より、あの海堂先輩を手懐けてるし。
結構、優しいし、可愛がってくれる。
それに、何より、どうやらレギュラーの中心には、大抵、あの人がいる。
皆、乾先輩のことを信頼してるし、懐いてる。
レギュラー落ちした時だって、本当なら他の二・三年の人と別コートで練習するはずだったのに、部長や副部長がばあさんに掛け合って、気がつけばレギュラーのコーチ役を引き受けていた。
自分の練習時間削って、よくやるよって思ったけど、一緒にいれるのは何だか嬉しかったら言わなかった。
優しい先輩と、性格の悪い先輩、一体どっちが本当の乾先輩なんだろう?
やっぱり、気になる。
俺は気になることは、とっとと片付けたいので、それを解決すべく部室に向った。
今の時間なら、きっと俺以外のレギュラー陣がミーティングで全員揃ってるはずだから。
「ちっす」
「おせーぞ、越前」
挨拶をして部室に入ると思ったとおりにレギュラー陣は全員揃っていた。
勿論、乾先輩のコーチ役ということでいる。
丁度いい。
「俺、前から聞きたいことがあったんっすけど…」
「ん?どうした越前?」
「珍しいね、越前が聞きたいことなんて」
「おう、任せとけって、この俺様が何でも答えてやるぜ」
「バカに言っても無駄だ」
「何だと」
「ああ、そこ喧嘩はしない」
「桃城、海堂…」
「おチビ、一人前に悩みごとかにゃ?」
「へぇ、越前が僕らにね〜」
一斉に俺に集まる視線を無視して、俺は乾先輩を見る。
「何だ?」
「乾先輩」
「俺?」
「そうっす、俺が聞きたいのは乾先輩はどういう人かってことっす」
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