Runner



負けは終わりじゃない
俺を見てろ
それを証明してやるから

強く 強くなりたいと願った
負けは終わりで何も残さない

「負けて気付くこともあるよ?」

その言葉は負け惜しみでしかないと

「何が残るんっすか?」

レギュラーでなくなって
コーチ役に徹して

「試合にも出れないのに…」

そこに何があるというのだろうか?

「俺が見せてやる」

初めて見た強い意志
いつもの感情のない声でなく
強い…
強い力の籠った声

「俺を見てろ」

有無を言わさぬ強さ
強かに降る夕立の中
引かない熱を隠さずに
彼はそう言って微笑った

それはひどく暑かった日
夕立が俺たちを襲った時のこと

Fin